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公開 · Re-birth
会社見学に申し込む前、学生は何を知りたい?採用ページで確かめたい5つのこと

採用のすれ違いノート|第4回
「会社見学は随時受付中です」
採用ページにそう書いているのに、なかなか申込みにつながらない。そんなとき、見学の回数を増やす前に、案内の内容を一度見直してみる余地があります。
ただし、申込みが少ない理由は一つではありません。開催日、勤務地、交通手段、募集条件、会社の知名度なども関係します。案内文だけを直せば申込みが増える、と断定することはできません。
それでも、「何を見るのか」「誰と話すのか」「何分かかるのか」が分からないままでは、興味を持った人が申込みの手前で止まることがあります。会社見学そのものを充実させることと同じくらい、参加前の不安を小さくする情報も大切です。
会社見学・職場見学への関心は高まっている
マイナビの2026年卒学生調査では、参加したインターンシップ・仕事体験の内容として「会社見学・工場見学・職場見学」を挙げた学生は57.1%で、前年より7.2ポイント増えていました。一方、最も良い印象を持ったプログラムでも、その企業で働きたいと思わなかった理由の最多は「入社して働くイメージができなかったから」(23.7%)でした。
この結果だけで、見学案内の書き方が応募を左右するとまでは言えません。ただ、現場を見る機会があっても、「そこで働く自分」まで想像できるとは限らないことは分かります。見学の入口で、見るものと考えられることを具体的に示す意味はあります。
1|何を見られるのか
「社内を見学できます」だけでは、机が並ぶ事務所を見るのか、工場の工程を見るのか、働く社員の様子まで見られるのかが分かりません。
すべてを公開する必要はありません。安全や機密のために入れない場所があるなら、そのことも含めて、実際に見せられる範囲を具体的にします。例えば「製造ラインを通路から見学」「若手社員が担当する検品工程を紹介」「事務所と休憩スペースを案内」といった書き方です。
確認する問い:見学ページを読んだ人が、当日見る場所を二つ以上思い浮かべられるか。
2|誰と話せるのか
「担当者が説明します」と書かれていても、採用担当者なのか、現場社員なのか、経営者なのかで、聞ける話は変わります。
現場社員と話せるなら、担当している仕事や入社年次を紹介します。採用担当者だけが対応する場合も、それを明記して構いません。大切なのは、実際とは違う期待を持たせないことです。
確認する問い:見学当日に会える人と、その人に聞けることが分かるか。
3|所要時間・集合場所・服装
申込みを考える人は、仕事内容だけでなく、当日の動きも気にしています。所要時間、集合場所、最寄り駅や駐車場、服装、持ち物、交通費の扱いを、分かる範囲でまとめます。
工場や建設現場では、安全上の理由で避けてほしい服装があるかもしれません。「動きやすい服装」だけでなく、靴、長い髪、アクセサリーなど、必要な注意を具体的に示します。貸し出す保護具がある場合も、事実に基づいて書きます。
確認する問い:申込み後に質問しなくても、当日の準備ができるか。
4|見学と選考は、どう関係するのか
「見学したら応募しなければいけないのでは」「見学中の受け答えも選考されるのでは」と考える人もいます。会社見学が選考前の情報提供なのか、選考の一部なのか、応募前でも参加できるのかを明確にします。
選考に影響しないと書くなら、本当に影響しない運用であることが前提です。質問内容や参加時の様子を選考材料にする場合は、曖昧にせず伝えます。
確認する問い:参加することで何が決まり、何は決まらないのか説明できるか。
5|見学後の次の一歩
見学を終えた後に、応募する、別の日の仕事体験へ進む、質問を送る、いったん持ち帰る。次の選択肢が分からないと、せっかくの接点がそこで途切れます。
見学後すぐに応募を求める必要はありません。「質問はこのフォームへ」「応募を希望する場合はこのページへ」など、自社で用意できる次の入口を一つか二つに絞って案内します。参加後に断る方法も分かると、申込みへの心理的な負担を下げやすくなります。
確認する問い:見学した人が、自分で次の行動を選べる案内になっているか。
架空例|「会社見学受付中」を書き換える
以下は実在企業の事例ではなく、書き方を考えるための架空例です。
変更前:会社見学を随時受け付けています。お気軽にお問い合わせください。
変更後:平日の午前または午後に、約60分の会社見学を実施しています。製造ラインを通路から見学した後、入社3年目の社員が現在の仕事と覚え方を紹介します。集合場所は本社受付です。安全のため、かかとの高い靴は避けてください。見学は選考ではなく、参加後に応募するかどうかを決められます。参加希望日は申込フォームで第2希望までお知らせください。
この文章をそのまま使うのではなく、時間、対応する人、見学範囲、服装、選考との関係を自社の実際の運用に置き換えてください。
今日、15分でできること
自社の採用ページや求人票から、会社見学の案内を開いてください。次の五つに答えがあるか確認します。
- 何を見られるか
- 誰と話せるか
- 所要時間、集合場所、服装は分かるか
- 見学と選考の関係は明確か
- 見学後の選択肢は分かるか
全部を一度に整えなくても構いません。申込み前に必ず聞かれる質問を一つ選び、その答えを案内ページへ加えるところから始められます。
採用情報に、必要な答えがそろっているか
Re-birthの無料PRE-CHECKでは、企業HP、採用ページ、求人情報など、すでに公開されている採用情報をAIとRe-birthが一次確認します。学生が企業を採点するものではありません。
会社見学の案内についても、「申込み前に必要な情報がそろっているか」という視点で確認できます。見学当日の運営や仕事体験そのものを評価するサービスではなく、まず公開情報を見直す入口です。
「伝えた」と「伝わった」は、違う。見学で何を伝えるかを考える前に、見学へ来るまでの道に迷いがないか、確かめてみませんか。
記事内参考資料
マイナビキャリアリサーチLab「2026年卒 大学生広報活動開始前の活動調査」(2025年2月20日公開)
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20250220_92766/
マイナビキャリアリサーチLab「2026年度(2027年卒版)新卒採用・就職戦線総括」(2026年10月2日公開)