JOURNAL
初出 · Re-birth
【連載】新卒採用を、学生と企業でつくりなおす。(第2回)

第2回|なぜ「対話」が採用の前に必要なのか
— Async Dialogue と暗闇対話が生み出す“土壌”
前回は、
「企業と学生は、出会っているようで出会えていない」
という話を書きました。
合説で興味を示してくれても会社見学につながらない。
見学に来てくれれば面接に進むのに、その“最初の一歩”が生まれない。
学生は決め手がなくて動けず、企業は“どこですれ違っているのか”がつかめない。
ここには、
情報不足ではなく “関係の土壌の不足” が横たわっています。
採用とは、本来「情報を届ける作業」ではなく、
**“関係をつくる営み”**だからです。
■ 採用に必要なのは、「情報の精度」より「関係の温度」
企業はどうしても、
説明資料を整える
魅力を言語化する
ナビサイトを改善する
といった“情報の改善”に力が向きがちです。
もちろん大切な取り組みですが、
学生の行動を左右する一番の要素は、実はそこではありません。
学生が動く瞬間は、
「この会社なら話せるかもしれない」
と感じたときです。
つまり採用のスタートラインに必要なのは、
情報ではなく “人の温度”。
その温度をつくるには、
お互いの前提が見え、心の硬さが少しゆるむ“対話”が欠かせません。
■ なぜ今「対話」が重要なのか?
— コロナ後の学生は、“情報は足りているのに、納得が育っていない”
コロナ以降、学生はオンライン慣れしたことで、
企業説明は聞ける
情報は簡単に手に入る
SNSで就活ノウハウも拾える
つまり“情報過多”の状態です。
でもその一方で、
実際に働くイメージが薄い
自分の言葉がない
決め手が見つからない
不安が言語化されない
という “納得の欠如” が起きています。
情報だけでは埋まらない部分を埋めるのが、
**対話(ダイアログ)**です。
■ Async Dialogue が採用の“前工程”として機能する理由
Re-birthが行う対話型研修(Async Dialogue / 暗闇対話)は、
「正解を探す場」ではありません。
それは、“関係の土壌”を耕す場です。
学生と企業が初めて向かい合うと、
必ず「評価」と「配慮」が働きます。
企業:学生を見極めなければならない
学生:失敗できない、自分を良く見せなければ
この二重の緊張の中では、
本質的なやり取りは生まれません。
Async Dialogueで行っているのは、
肩書きや役割を手放して “人として話す” 状態をつくる
時間差のやり取りで、急かされずに“自分の言葉”をつくる
勝ち負けのない場所で、価値観や感覚を扱う
こうした“関係をほぐす作業”です。
この工程があるだけで、
企業と学生は “話せる関係” に変わります。
■ 合説では「対話が起きにくい」構造がある
多くの企業が合説で学生と話したいと願っていますが、
合説という場は構造的に“対話が起きにくい”空間です。
1ブースあたりの持ち時間が短い
説明が中心になり、双方向になりにくい
初対面の緊張が強い
学生側は「聞くモード」のまま座る
企業も説明の枠組みから抜け出せない
この環境では、
本来の魅力や空気感が届きにくく、
学生の本音も出にくい。
つまり、
合説は“出会いの場”であっても、“関係が始まる場”にはなりにくい。
だからこそ、
合説の前に“対話の土壌”を整えることが、今の採用では欠かせないのです。
■ 対話の土壌があるだけで、採用プロセスが変わる
【1】合説
→ 説明中心から
→ “学生が話しやすい空気”をつくる場へ。
【2】会社見学・インターン
→ ただの見学から
→ **“興味が育つプロセス”**へ。
【3】面接
→ 評価の場から
→ **“お互いの前提をすり合わせる場”**へ。
採用の工程は一つひとつ独立しているように見えますが、
本当は“関係の質”で全てつながっています。
■ そしてこれは「新入社員の受け入れ」にもそのまま効果的
実はこの“対話の土壌づくり”は、
採用だけでなく配属後の定着にも強く影響します。
企業ではよく、
採用担当は必死にがんばっている
でも現場に配属された瞬間に辞めてしまう
部署側が受け入れの構えを持てていない
新人が最初から「孤立した状態」で働き始める
こうしたことが起きます。
採用と配属は別の話のようでいて、
本当は一本の線でつながった“関係の話”です。
Async Dialogueは、
採用前から企業の価値観・姿勢・空気を共有するため、
学生が「会社の中で迷子になりにくくなる」効果があります。
この“新人受け入れの土壌づくり”については
次回以降であらためて深く書きます。
■ お知らせ(関心のある企業さまへ)
採用の前提づくり、合説・会社見学の改善、
Async Dialogueを使った関係づくりに関心を持ってくださる企業さまがいらっしゃれば、
Re-birthのHPからお気軽にお問い合わせいただけます。
まずは“少しお話を聞く”ところからで構いません。
▶︎ HP:https://rebirth-tugumi.hp.peraichi.com
■ 次回予告
第3回は、
「合説の悩みは“合説そのもの”ではなく“前後の設計”にある」
というテーマで書きます。
なぜ合説で興味を持ってもらえるのに、会社見学につながらないのか?
その答えを、学生の声と企業の実例から整理します。